訪問着と色無地はどちらもお着物ですが、二つの違いをご存じでしょうか?
簡単にいうと・・・
訪問着は華やかな柄のあるお着物
色無地は黒以外の一色で染めた無地・地模様のお着物
本日は、二つのお着物のについてもう少しご紹介いたします。
訪問着ってどんな着物?
訪問着は、年齢や既婚・未婚でも着ることができるお着物です。
フォーマルな場面やカジュアルな場面まで対応でき、格でいえば留袖に次ぐ準礼装から略礼装にあたります。
少し前のコラムで家紋のお話をしましたが、
紋を入れることで準礼装となり、紋なしでは略礼装となります。
最近では紋をあえて入れないことが多いようです。
訪問着|いつからあるの?
歴史ある着物の中では、古くからありそうですが・・実は大正時代からです。
大正時代(今から100年程前ですね)、あの大人気漫画鬼滅の刃の舞台となる時代です。
大正ロマンで西洋の服が広まる中で、着物の文化を大切にしようと作られたのが「訪問着」です。
それまで、正装か普段着しかなかった和服に「準礼装」「略礼装」立ち位置の訪問着が作られました。
訪問着|特徴って?
訪問着とは、肩から胸や袖、裾まで柄が縫い目をまたいで模様が描かれているものです。
これを絵羽模様といいます。
全体を一枚の絵に見立てて描かれています。広げてみると絵が繋がってますね!

訪問着|どんな時に着るの?
結婚式のお呼ばれやお宮参り、七五三、卒業式、入学式とお子様のお祝い行事など、幅広く切ることができます。
色無地ってどんな着物?
色無地は、黒以外の一色で染めた無地・地模様(生地の地文様)のお着物になります。
こちらも年齢や既婚・未婚でも着ることができ、訪問着と同じく色々なシーンで着用されます。また、家紋を入れることで格式が変わります。
三つ紋で準礼装、一つ紋で紋のない訪問着と同等の略礼装になります。
色無地|いつからあるの?
こちらは江戸時代末期、庄屋のお供をする使用人の女性・子供が改まった場所で必ず紋付の色無地を着用されていました。
大正時代には、紋付の色無地が礼装とされます。庶民の間でも着用されるようになったのは昭和に入ってからで、入学式や卒業式に参加するお母さまが着用していました。
色無地|特徴って?
柄がなくシンプルなので結ぶ帯で様々なバリエーションが生まれ、TPOに合わせて使い分けることができます。
色無地|どんな時に着るの?
茶道や訪問、パーティーや入学式、卒業式、七五三など、様々な場面で着用できます。
紋のないものは普段着として同等に食事会やお稽古など活用します。
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